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2×4 初級者編 その4


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8.壁の種類と壁線について

 

前回に引き続き2×4に関する告示1540号の説明を進めたいところですが、その前に今回は壁と壁線について説明したいと思います。今後の告示の説明をする上で、前提となっている考え方なので、少し寄り道です。

 

2×4の壁の種類は耐力壁、支持壁、間仕切り壁(雑壁)の3つです。

簡単な比較表を作るとこんな感じです。

 

耐力壁

支持壁

間仕切り壁

空間を分ける機能

建物を支える機能

×

地震や風に耐える機能

×

×

 

2×4ならではとなる壁は「支持壁」です。軸組構法でも耐力壁と雑壁(間仕切り壁)はありますが、支持壁は一般的にはありません。軸組構法で建物を支えるのは「柱」の役割だからです。2×4工法には「柱」は無いので、壁で建物を支えています。

 

壁の役割的な違いはイメージできたと思いますが、パッと見はとても似ています。

例えば3種類とも内壁の場合は石こうボートの両面貼りで、釘やビスの止めつけも同じケースはよくあります。

「間仕切壁」と「支持壁」の具体的な違いは、壁直下に壁を支える基礎がなければ「間仕切り壁」、基礎を設ければ「支持壁」とする事ができます。また配管などにより天井までしか石こうボードを貼らなければ「間仕切り壁」、パネル高さまで貼ってあれば「支持壁」です。

つまり間仕切り壁を上から下に重さが伝わるおさまりにすることで「支持壁」にする事ができます。プランを設計する時には、耐力壁以外は基本的には「間仕切り壁」として、上部の荷重を支える必要があるとき(根太や床梁の継手、負担の大きいスパンの支点)に、「支持壁」にします。

 

さらに「耐力壁」と「支持壁・間仕切り壁」の違いは・・・地震や風に抵抗できるか否かです。

「2×4初級者編その1」で紹介した「2×4は箱のイメージ」の話を思い出して下さい。

2×4工法では箱を並べたり重ねたりして鉛直方向にも水平方向にも強い建物を作ります。

この時の箱の側面を2×4工法では「壁線(耐力壁線)」と呼びます。

壁線にある壁が「面」として地震や風に抵抗します。

つまりこの「壁線」上にあるのが「耐力壁」で、「壁線」で囲まれた内側(箱の中)や外側(箱の外)にあるのが「支持壁」や「間仕切り壁」です。

 

また「面」として抵抗しているので、ある程度であれば開口部を設けることも可能です。

この「ある程度」を具体的に規定しているのが告示1540号の第5です。

 

やっと告示の話に戻ってきましたね。次回は告示の説明に戻ります。

 

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