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歯牙移植(しがいしょく)

2016年3月10日 更新

先日、歯医者にて歯牙移植手術を受けてきました。
ちょっと聞きなれない歯牙移植。これは、歯を失ってしまった場所に自分の歯を別の場所から移植するものです。
具体的には、私の場合では右上の6番を抜歯してそこに左上にあった親不知を移植しました。
「歯って移植できるの?」という疑問が湧きましたが、バッチリできました。

 

そもそもなぜ移植をしなければいけなくなったのか。
それは右上の6番の歯が「外部吸収」という症状を起こし、発見した時には既に症状が進みすぎてしまい、抜歯しか選択は残されていなかったからです。
外部吸収について先生から説明を受けましたが、よく理解できなかった為説明は割愛します。簡潔にいうと、歯茎の中に埋まっている歯の根っこが溶けて無くなってしまうことのようです。
この症状の恐ろしいところは、痛みなどの自覚症状がなく、レントゲンで撮影してみないとわからないというところです。気が付かないまま症状が進行した場合、ある日突然歯がポロッと取れてしまうということがあるようです。
最新の3Dレントゲンで私の歯を撮影してもらったところ、歪な形に大きく欠損しているのがわかりました。

 

抜歯後の選択肢として
・インプラント
・ブリッジ(セラミック)
・歯牙移植(親不知移植)
の3つを提案されました。

 

インプラントとブリッジ(セラミック)はご存じのとおり非常に高額です。
反対に歯牙移植(親不知移植)は保険適用の治療となり、1万円も掛からないものでした。
抜歯に対する恐怖心からだいぶ悩みましたが、歯牙移植の治療をお願いしました。

 

注意しなければいけないのは、移植する歯が移植先の大きさに適合しそうか事前に判断が必要で、この時点で適合しないと判断された場合、歯牙移植の選択肢もなくなります。また、いざ移植しようとしてみたところ適合しなかった場合も断念しなければなりません。加えて、移植が成功しても接着しない場合があり、そうなった時も諦めなければいけません。

 

歯牙移植の手順は
①ダメになった歯を抜歯する
②親不知を抜歯する
③抜歯した親不知をダメになった歯があった場所に移植する
の3工程で、時間にしても2時間程度となり術後すぐに帰宅することができました。

 

移植後は歯の周囲をパテで覆い、1週間様子見を言い渡されました。移植した側で絶対に噛んではいけないとのことで、歯ブラシは撫でる程度、うがいは軽く、舌で触るのも禁止です。

親不知を抜いた後遺症(鼻血、発熱、頭痛、顔の腫れ)もひどく、つらい1週間でしたが何とか乗り切りました。

 

パテを外してみたところ、経過は良好といわれ(接着しなかった場合は、パテを外した時点で歯が取れてしまうらしいです)、まずは一安心です。
その後は移植した歯の前後の歯に針金を渡して保定し、更にしばらく様子見です。

 

現在では柔らかいものであれば違和感なく噛めるぐらいになってきました。
あとは神経の治療を残すのみ(歯は抜いた時点で神経が死んでしまうので治療が必要)で、これが終われば歯牙移植は完了になります。

 

治療内容はとても大変なものでしたが、とても貴重な体験ができました。

 

執筆者

Y,I

 

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