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非住宅・中大規模木造

学校、店舗、高齢者施設などの相談承ります。基本設計時の構造計画から実施設計時の構造計算まで木造の知識と経験豊かなスタッフが対応いたします。

 

非住宅と中大規模木造、何がポイントか?

意匠計画の時点で構造計画を埋め込む事が重要です。構造計画とは、設計者によって定義はあるかと思いますが、工学・技術的な側面と法令上の扱いも含まれます。たとえば、住宅木造が想定されている技術をうまく活用する方法は、建築基準法施行令第46条第一項及び第四項で設計します。壁量計算に適合しない空間性を重視した設計法は、令第46条二項で設計します。

 

 

非住宅でも壁量計算は有効な構造計画法の一つ

地震⇒耐震設計、耐風⇒耐風設計、積雪⇒多雪地域の設計がコンパクトにまとめられた「壁量計算」をうまく活用しませんか!法令上は仕様規定の計算方法ですが、略算法として割増ししたり、基本計画を確認するには有効です。

 

屋根形状・小屋空間の構造設計

最上部を支える梁が比較的長いスパンを要する場合は、荷重条件が厳しくなりにくいので木質トラスが使用できます。負担範囲を狭めたり、途中に鉛直荷重を落とせるように柱や小壁を上手に配置する意匠的な工夫も有効です。

 

大きな耐力要素の活用

釘ピッチを増して高耐力壁としたり、木質ブレースなど、これから様々な要素が開発されていきます。様々な要素を組み合わせていくためにも、建物の特性を掴みましょう。

 

住宅以外の木質構造設計

住宅が木造で建てられるのはよく見る光景です。しかし、公共施設やグループホーム、幼稚園・保育園など、公共性ある施設でも木造が増えています。

 

どうしてでしょうか?

 

背景にあるのは、2010年に施行された、「 公共建築物等における木材の利用の促進に関する法律」です。国産の人工林が伐採期を迎え、資源として有効に活用しましょうという国の施策です。この法律は、行政が発注者となる建築物は、以下の二つの分野で優先的な検討をするよう努力しなければなりません。

 

(1)建築基準法その他の法令に基づく基準で耐火建築物とすること等が求められない低層の公共建築物について、積極的に木造化を促進。木材を骨として、地震や風などによる揺れや、建物用途による重量に長期間耐える設計のことです。

 

(2)木造化が困難な場合でも内装等の木質化、備品や消耗品としての木材の利用、 木質バイオマスの利用を促進。木材を壁や床などの皮として用いて、木の雰囲気を醸し出す設計で、主に耐火設計などが必要となります。

 

木材を骨組みとして設計し、”木造化”を上手に行うためには、いくつかの方法があります。つまり骨組みどのような木材を使うか?という観点です。

 

(1)木造住宅の設計法を活用し、住宅流通木材を使った設計

105mm角から120mm角を中心とした柱や、幅が105、120mmで梁のせいが360mmくらいまでの製材を中心とした設計法で、木造住宅の構造計算がそのまま役立ちます。

 

(2)木材ラミナ(木材を小片にしたピース)を接着剤で張り合わせ、大きな断面にした「集成材」で鉄骨造のような軸材設計

材幅は150mmや180mmとすることもでき、梁成は450mmまでが一般的ですが、工場によって1mを超えるような大きな特注材もできます。住宅とは異なる構造計算法が必要となります

 

(3)1と2を適材適所で組み合わせ、経済的な設計

木造住宅の計算方法や、鉄筋コンクリートや鉄骨造で用いられる構造計算の方法が、適材適所で用いられます

 

どんな建物があるんですか?

建物の性能を、骨組みに当たる”構造”を中心とした視点で書いていますが、ほかにも要求性能がありますよね。

 ・耐火性能(火災の被害や避難に関する性能)

 ・環境性能(温熱や気流などの快適さ性能) 

大きな建物で、不特定多数の方が利用する施設は、最低限の基準を確保するために建築基準法が要求性能を示しているんです。たくさんありますが、弊社にご相談いただいた案件のいくつかは以下のようなものでした。

 

公会堂・集会施設

低層ですが、スパンが長く小屋を支える梁にトラス構造を用いた案件です。

クリニック・医療施設

1階に診療施設で検査機器など重量があるものを設置し、2階に先生の居住スペースがあります。建物形状が三角形で、特徴あるプランでした

商業施設

店舗の形態により、様々なパターンがありますが、木造の強みは軽いことです。

低層の設計では、木造は重量が他の構法に比べ軽量化されるので、基礎(杭)の設計が経済的になりやすいです。特に、杭基礎の設計は、敷地の地盤調査により指示できる地層まで差し込む必要が生じるものです。

また、木造では杭設計ではなく、直接基礎としてべた基礎・布基礎を用いたり、地盤の表面や一部を固くする改良で対応するケースが多いようです。

体育館・学校

学校を木造で建てることは、さまざまな効果を生むため強く促進されています。JIS A3301 日本工業規格でも木造で学校を設定する際に活用できる規準が整備されているんです。

工場

広い空間を、なるべく経済的に作りたいこともあり木造の要望は多いですね。しかし2階以上で作業をするなど、重量物を載せる場合は注意が必要です。それもあり平屋の案を中心にご相談が多いですね。

畜舎など

牛や鶏などの飼育や作業スペースです。本当に大きな面積を平屋で建てます。畜舎には特別な告示がありまして、設計条件が他の建物と少し異なるんですよ。

グループホーム

高齢者施設などです。基本的には居住スペースが連続していますが、交流や介護サービスのための広い空間が組まれますね。落ち着いた生活空間を演出するのに”木”はうってつけだと思います。

 

非住宅の木造の課題

課題は、⼤断⾯集成材建築と呼ばれる設計を⼿掛ける設計者が少ないこと、流通材を組み合わせて、トラス梁やブレース架構を設計する技術が⼀般化されていないことなど、たくさんあるんです。材料を上⼿に組み合わせ、価値ある空間を提供することが建築設計者の仕事で、構造設計者は安⼼と安全、⽊質の雰囲気を楽しめる形態を⽬指しています。

 

それでも、⽊材には鉄筋コンクリートや鉄⾻とは違い、接合する⽅法が複雑になるんです。木材はコンクリートのように⼀体化しませんし、鉄骨の溶接みたいにくっつかないんです。それでいかにして、⾼層化にして⽣じる地震や⾵の⼒を受ける壁や架構、⼤きな空間を⽀える⻑い梁間(スパン)を設計するかの取り組みがされています。

 

構造計画について

意匠設計者や施主の期待をかなえる形態は、耐⽕・環境設計など、様々な設計パーツをつなぎ合わせる仕組みを必要とします。どんな構造シナリオで組み⽴てられるのか︖これを「構造計画」と呼んでいます。建物に伝わる⼒をどんな順序で地盤に解放するのかを考えているんです。

 

ちなみに地震は地面が揺れますが、力は下から上に伝わるのではなく、地面から建物に入った加速度が建物の自重や家具などと合わさることで力となり、再び地面に解放されるんです。つまり高校の物理でやったF=maですね。さて構造計算書は、構造計画というシナリオを根拠づける説明書でもあるんです。(構造計算書については、TECルーツもご覧ください

 

 

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