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2×4 初級者編 その17


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  床根太の補強(2階耐力壁の下) 前回に引き続き今回も床版の解説です。床版の告示1540号の第四-五を紹介します。

 

「五  二階又は三階の耐力壁の直下に耐力壁を設けない場合においては,当該耐力壁の直下の

          床根太は,構造耐力上有効に補強しなければならない。」

 

 基本的に2×4工法では上下階の耐力壁線がそろっていることが望ましいです。その理由は、2×4工法では耐力壁は、地震などの水平力に抵抗する役割と、上部からの重さを支える鉛直方向に抵抗する役割の2つがあるため(詳しくは、2×4初級者編その4 参照ください。)、これら水平力や鉛直力をスムーズに地面へ伝達するには、上下階の耐力壁がそろっている(最短距離)と効率が良いからです。

 しかし、実際は上下階で壁線がズレている時や、ルーフバルコニーなどで2階がセットバックしている時など、上階には耐力壁があり、下階には耐力壁がない場合が出てしまいます。 そこで上記の告示「第四-五」の登場です。内容はシンプルに「耐力壁直下の床根太を構造耐力上有効に補強する」です。「構造耐力上有効に」とは、前述の通り、上階の耐力壁の水平力と鉛直力が伝達できるようにと言うことです。

 

 

 

       pic1

 

 

 

 では、具体的な補強方法については、「枠組工法住宅工事仕様書」(住宅金融支援機構)に例示されています。直交する根太の場合は、コロビどめを根太間に設け、耐力壁の水平力を床へ伝達できるよう補強します。平行する根太の場合は、2階の耐力壁が支えている上階の重さや屋根の重さまで含めて鉛直力を支える必要があるため、床根太も2本以上としています。

 

 

 

    pic2

 

 

 しかし、上記は最低限必要な補強であり、床根太のスパンや上階の壁が負担する重さ(負担する屋根の範囲や、小屋裏収納の有り無し)などによっては、構造計算をしてみると、集成材やLVL の410床梁が必要な場合もあります。もし、ご検討中のプランで心配な箇所などある場合は、部分的な部材検討なども承っておりますので、ご相談ください。

 

 

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