「短期荷重」とは、地震や台風が発生したときに一時的に建物に横からかかる力(水平荷重)のことです。
地震と風では生じ方に違いはありますが、いずれも建物に水平力が加わる点は共通しています。
地震が起こると、建物には横揺れが生じます。
この横揺れに抵抗するのが耐力壁です。
耐力壁は、柱と梁で囲まれた筋交いや面材で構成されています。
地震時には、これらの筋交いや面材が突っ張ることで横揺れを抑えようとし、その結果、両脇の柱には引っ張り力や圧縮力が発生します。
このように、耐力壁が踏ん張って力を発揮している状態を「短期荷重時」とイメージすると分かりやすいです。
一方、地震が起きていない通常時には、耐力壁に引っ張りや圧縮といった力は生じていません。上階からの屋根や床などの自重が上から下へと伝わっているだけで、これが「長期荷重」です。
地震や台風が発生すると、耐力壁が踏ん張って横揺れに抵抗し、さらに地震等による押す力・引く力が加わります。
これは、普段から作用している長期荷重に対して、地震時等の水平荷重が負荷された短期荷重の状態です。
長期荷重は普段通り上から下へ流れ、短期荷重は地震や風の作用によって一時的に発生した力として、同様に建物内を伝達されていきます。
これらの短期荷重は、上から下へと流れ、最終的に基礎へ伝達されます。
アンカーボルトやホールダウン金物が柱の引っ張りを受け、柱自体は圧縮力を基礎に伝えます。これらの力を基礎梁が受け持ち、べた基礎(スラブ)へと流し、最終的には地盤へと伝えられます。
ただし、地盤が柔らかい場合には、これらの力を十分に受け止めきれず、耐力壁が十分に突っ張れないことがあります。
そのため地盤には、上から下へ流れる長期荷重に耐えるための「長期地盤支持力」と、
地震や風といった短時間の作用に対して、より大きな力を許容する「短期地盤支持力(一般に長期の約2倍)」が設定されています。
これら、部材・基礎・地盤それぞれについて、「長期荷重」と「短期荷重」に対して検討しているのが許容応力度設計です。
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