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木造軸組工法 その3


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  1. 耐力壁

 耐力壁の目的は、地震や台風の力が建物にかかった時に建物が傾かないように抵抗することです。木造軸組工法では主に「筋かい」や「構造用面材」が耐力壁として使用されます。

 

筋かい」は柱・梁・土台の内側に斜めに配置する木材のことで、軸組変形しないように抵抗する、いわば突っ張り棒のような役割を果たします。「構造用面材」は一枚の板を柱・梁・土台に釘で打ち付けて、釘の力で変形を抑制します。

これらを建物の形状、重さなどを考慮して、建物が変形しない為に必要な量を必要な場所に配置していきます。

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筋かい」にも「構造用面材」にも幾つか種類があって、仕様により壁の強さが異なります。壁の強さは「壁倍率」という数値によって表され、数値が大きいほど強い壁であることを示します。

 

  1. 水平構面

 水平構面の目的は、一枚一枚の耐力壁がバラバラに動かないように拘束することです。2階建ての場合は、2階の床が1階の耐力壁を、2階の屋根が2階の耐力壁を拘束します。一つの階を一つの箱とイメージすると、その箱の外周が耐力壁で、箱の蓋部分が水平構面となります。

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水平構面には主に「床構面」「屋根構面」「火打ち構面」の3種類があります。

「床構面」は、根太と呼ばれる木材を並列に配置しその上に構造用合板を釘で打ち付ける方法、厚い構造用合板を梁に直接打ち付ける方法があります。

「屋根構面」は、垂木と呼ばれる木材を並列に配置しその上に構造用合板を釘で打ち付ける方法があります。

「火打ち構面」は、梁と梁の接合部を専用の金物や木材によって補強する方法があります。

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水平構面にも耐力壁と同様に幾つか種類があって、仕様により強さが異なります。強い壁を抑えるにはその分強い水平構面が必要になります。

それぞれの仕様に見合った施工方法をすることが重要です。

設計では水平構面の強さを「床倍率」や「せん断耐力(kN/m)」などで表されます。

 

  1. 補強金物

 耐力壁、水平構面がそれぞれの役割を果たせるように、柱・梁の接合部を補強する金物のことです。

 

耐力壁では、柱と土台、柱と梁を留め付ける金物を用います。「かど金物」「ホールダウン金物」「ホゾパイプ」などがあります。

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水平構面は、梁と梁、梁と柱を留め付ける金物を用います。「短冊金物」「羽子板ボルト」などがあります。

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強い壁には強い金物、強い水平構面には強い金物が必要になってきます。金物の強さはN値(エヌチ)やkN(キロニュートン)で表されることが多いです。

 

☆木造軸組工法シリーズ 前の記事:木造軸組工法 その2

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