12.たて枠の本数について
さて今回はたて枠に関する告示1540号第五-八を紹介します。告示の内容は以下の通りです。
「八 耐力壁のたて枠相互の間隔は,次の表に掲げる数値以下(中略)としなければならない。ただし令第八十二条第一号から第三号までに定める構造計算によって構造耐力上安全であることが確かめられた場合においては,たて枠相互の間隔は,当該計算に用いた数値(当該耐力壁の木質断熱複合パネルを用いる場合を除き,当該数値が六十五センチメートルを超えるときは,六十五センチメートル)とすることができる。…」
第五-八は、壁の中に配置するたて枠の本数を規定しています。
2×4工法では壁の中にもたて枠材を配置し、壁面材と釘等で接合することで上からの荷重を支えています。
標準的な2階建て1階のたて枠間隔は50cmとされており、91cmモデュールの半分の45.5cmに施工などによる調整代を含んだ値となっています。その他の表の数値などは告示をご確認ください。
上からの荷重が大きくなる多雪区域や、上階の荷重がかかる下階では壁の中のたて枠本数が多くなるように配置間隔が狭く定められています。
標準的な間隔 荷重が大きい時の間隔 軸組工法の場合
中略の部分には、206などたて枠材の寸法によって間隔が緩和される場合も記載されています。
また「ただし…」以下には構造計算をした場合は計算によって間隔を変更できると記載されています。
ただし最大でも65cm以下です。
ちなみに軸組工法では柱間にある間柱は鉛直力を支持しないので、鉛直力は壁ではなく壁の両端にある柱で支持しています。
構造的にはこの違いは建物の壁をモデル化する上で2つの工法の大きな違いになっています。
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