地階の壁について
さて今回で長かった告示1540号第五の壁の解説もやっと最後です。第五-十六は地階の壁についてです。告示の内容は以下の通りです。
「十 六 地階の壁は、一体の鉄筋コンクリート造(二以上の部材を組み合わせたもので、部材相互を緊結したものを含む。)としなければならない。ただし、直接土に接する部分及び地面から三十センチメートル以内の外周の部分以外の壁は、これに作用する荷重及び外力に対して、第二号及び第四号から前号までの規定に準じ、構造耐力上安全なものとした枠組壁工法による壁とすることができる。」
図にすると以下のようになります。
地階の壁をRC造とする場合 地階の壁の一部を木造2×4とする場合
基本的には左図の様に地階壁はRC造とし、プレキャストコンクリートなどを組み合わせたものでも良いとしています。これは木造の壁が直接土に接することがないようにする意味があります。しかし右図のように地階を構成する壁でも地面から30cm離せば木造壁とすることが出来ます。その際の背の低い木造壁も1540号の告示に準じた仕様とする必要があります。その他アンカーボルトの配置や開口幅の制限などは「枠組み工法住宅工事仕様書」(住宅金融支援機構)に記載がありますので参考になります。
仕様としては上記の通りですが、構造的にはやはり左図の様に地階をRC造として壁、地階床、地階天井を構成した方が望ましいです。右図のように木造壁と併用する場合も地階天井になるRC水平構面が基本的には必要です。実際の計画では様々な条件やパターンがありますので、そんな時は構造計算相談所までご相談ください。
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