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第46条 構造耐力上必要な軸組等(4) ~ 令和7年 告示の改正がありました ~


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●2025年の法改正と施行令第46条第4項の概要

 

以前までの壁量検討は、床面積に乗じる係数が重い屋根と軽い屋根で設定され、地震時の必要壁量を算出し設計壁量が上回っていることを検定するものでした。

 

今回の改正は、この係数を建物の仕様で各自が算出することになります。

具体的な内容は、第4項の“国土交通大臣が定める基準”である告示第1100号第1から4に従うこととなります。

 

そして、この告示第1100号の中に以下に説明する、耐力壁と準耐力壁が仕様として細かく記述されます。とっても読みづらい部分でもありますので、以下参考にしてください。

詳細は、いわゆる黄色本(建築物の構造関係技術解説書)の最新版も参照ください。

 

 

●耐力壁とは

 

耐力壁とは、地震力、風圧力に抵抗する構造耐力上主要な壁のことで、鉛直構面ともいいます。

(参照 用語集:耐力壁)

木造軸組工法の耐力壁は、建築基準法施行令第45条、平成12年告示1100号に定められているもののほか、認定系(住指発、大臣認定)、フレーム系(令46条2項)などの実験などにより性能を確認したものもあります。

その内の令45条、告示1100号の耐力壁を告示壁(こくじかべ)と表現することもあります。

認定系の住指発(じゅうしはつ)は建設省住宅局建築指導課長が発出した通達のことで、「昭和〇〇年住指発××号」などの認定番号がついている耐力壁があり、大臣認定は「FRM-××」などの認定番号がついている耐力壁があります。

フレーム系の耐力壁とは、告示壁でも認定系でもない耐力壁(鉛直構面要素)のことで、方杖フレーム、門型フレームなどで、実験により認定機関の性能評価を取得した商品などです。これは法的には令46条2項の扱いとなり、主要な構造材をJAS材または集成材などとすることや昭和62年告示1899号等の規定に準ずる必要があります。

ちなみに、準耐力壁とは、窓上の垂れ壁や窓下の腰壁など及び、耐力壁の仕様にはなっていないが、石膏ボードや構造用合板などを張る場合に多少の耐力壁要素として認められる雑壁のことを指し、品確法の性能評価基準の中で耐力として評価できるようになりました。

 

2025年の法改正で、準耐力壁は建築基準法でも垂れ壁や腰壁など仕様が明文化されて評価できるようになりました。

 

 

●耐力壁の種類

 

耐力壁には告示壁、認定系、フレーム系がありますが、各系での主なラインナップは以下のようになります。

 

告示壁

・土塗壁(貫・小舞竹等の土塗壁)

・木ずり

・格子壁

・すじかい系(すじかい・鉄筋ブレース)

・面材系(構造用合板、石膏ボードなど)

 

認定系

・面材系

 

フレーム系など(告示による壁量検討では、一般的には扱えません)

・門型フレームなど

・その他の耐力壁要素

 

最近の一般的な耐力壁といえば、すじかい系(ブレース系)と面材系となります。

 

 

●耐力壁の標準的な仕様・ルール

 

耐力壁のヨコ・タテ比(アスペクト比)

すじかい 1:3.5 (壁長910㎜の場合は、高さ3200㎜まで)

              法改正後は、筋交いの高さが3.2mを超えると耐力低減される扱いとなります。

    (告示第1100号 別表1 二)

面材系  1:5  (壁長910㎜の場合は、高さ4550㎜まで)

※認定系、フレーム系は商品の仕様等を確認すること

 

耐力壁として有効な壁長

すじかい    900~2000㎜

面材系(告示壁)600~2000㎜

面材系(認定壁)910㎜、1000㎜ モジュールの単位長(1P)

※認定面材は認定制度上、所得できる壁長は1Pとなる。

※認定面材のメーカーの自主試験により、1.5P、2P、600㎜長などのバリエーションを追加している商品もあります。ただし、認定仕様から外れているので耐力壁として有効かどうかの判断は建築主事等の見解にも左右されます。

 

認定面材は実験でその耐力を算出しているため、壁長のバリエーションを追加するにはメーカーによる自社試験により耐力が確認されている必要があるようです。

告示壁には認定面材のように細かな仕様制限はありません。壁長(柱‐柱距離)で2m以下とし、すじかい90㎝以上、面材60㎝以上というくらいです。

耐力壁のヨコ・タテ比は見落としがちです。階高が高い場合は要チェックです。

 

耐力壁の足し合わせについて(告示第1100号 別表第11~13)

告示壁や認定壁は、それぞれの壁倍率の足し合わせは可能です。

令46条の壁量計算では、足し合わせによる壁倍率が5倍を超える場合は、5倍を上限として壁量計算に算入できます。

許容応力度設計の壁倍率の上限は特に設けていませんが、一般的な構造検討方法では7倍までの組合せを想定しているため実質的な構造計画では壁倍率が7倍を超えないようにしています。7倍を超える場合は、想定を超える力がかかるため各接合部の耐力を確かめる必要があります。

 

 

●告示壁の改正_2025年

 

令和年4月1日施行で、告示1100号の改正がありました。

 

平成30年の改正以降で、木造軸組工法の納まりで生じる耐力壁の仕様が増えました。

柱の外側に面材を留め付ける大壁と、柱内に受け材を設置して納める真壁に床勝ちのタイプを加えて、告示1100号第1と第2で仕様規定して壁倍率を紐づけています。

 

以下が、面材耐力壁で活用する仕様と壁倍率の一覧です。

表裏と面材を張る場合は耐力を加算できますが、合板の上から石こうボードなどを張っても耐力加算はできません。

 

筋かいや面材のほかにも、貫や土塗り壁、相欠き格子壁、落とし込み板壁については、材料配合や材種、寸法なども細かく指定されていますので、活用される際はご注意ください。

 

改正告示の面材耐力壁一覧

 

 

 

●告示1100号による壁量検討について

 

以前の壁量検討は、告示1100号第3で規定されるようになりました。

概要は以下のとおり

・床面積に乗じて必要壁量を算出する係数Lwの算出は、建物の重量から算出する

・建物がもつ耐力に、準耐力壁を加算してもよい。(第1_十二で準耐力壁を規定)

・小屋裏面積も面積に加算する

ということは、建物の重量を拾うんですね。

概算できるように、日本住宅・木材技術センター(以下、住木センター)のサイトで設計支援ツールが公開されています。https://www.howtec.or.jp/publics/index/441/

 

表計算ツールで、2階建てまでのLwが算出できるようになっています。

いずれにしても、今までの軽い屋根の係数よりは大きくなります。

 

耐力壁の配置ルールは、告示1100号第4に入っています。

準耐力壁は側端部分(両端4分の1部分)で加算されないなどの条件にもご注意ください。

 

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